宗教について 〜 人の生と死を考える 注54

公開: 2023年3月19日

更新: 2023年3月19日

注54. イソップ物語のオオカミ少年

古代ギリシャの寓話作家、イソップは、「嘘をついてはならない」ことを教えるために、「オオカミ少年」の話を書きました。その話は、オオカミを怖れていた村人たちに「オオカミが来た」と告げると、村人たちが慌てふためき、逃げ惑うのを見ることに快感を感じました。そのため、少年は何度も、オオカミはいないにもかかわらず、『オオカミが来た』と、叫びました。村人は、いつも慌てふためきました。

あるとき、少年が大声で『オオカミが来た』と、いつもと同じように叫びました。しかし、いつもと違い、村人たちは普段のように振舞い続けました。村人たちを見ていると、口々に、「また、誰かが『オオカミが来た』と叫んでいるぞ、いつものように嘘に決まっている」と、話していました。しかし、今回は、本当にオオカミが来ていたのです。その少年は、村人が一人も助けに来なかったため、オオカミに食べられてしまいました。

これは、嘘をついていると、周囲の人々は、その人の話の内容を信用しなくなると言うことを教えるための話です。

参考になる読み物